墓じまいとは
お手紙を天国(宇宙)へ送り
ご遺骨を海洋散骨する自然葬
墓じまいとは
日本では最近まで、江戸時代から続く寺請制度、檀家制度をそのまま引きずり、各家ごとにお寺の檀家となって、お墓を受け継いできました(詳しくは散骨の歴史にまとめてあります)。
檀家制度というのは、所属するお寺にお布施をすることで、そのお寺を経済的に守る制度で、江戸時代からずっと続いてきました。
しかし近年になって、お墓への埋葬ではなく、粉骨した遺灰を自然散骨することができるようになりました。つまり、故人様やご遺族の意思によって、お墓への埋葬以外の葬送を選べるのです。
この選択肢ができたことにより、檀家制度とは縁を切り、お墓を撤去して更地に戻し、その墓地の使用権をお寺にお返しする人々が急に増えてきたのです。このお墓を閉じることを、墓じまいと言います。
お墓にかかる様々な費用
墓じまいをして自然葬を選択する人は、没後は自然に還りたいからという考えの方もおられます。しかし墓じまいをする大きな理由の一つは、お墓にかかる費用負担が大きいからと言われています。檀家制度を続けた場合、どのような費用がかかるのでしょうか。
お布施(読経、戒名授与の謝礼)
まずお寺で葬儀をあげる際には、お布施という名目で僧侶に金銭を支払います。読経や戒名の謝礼金となりますが、これは地域、宗派、寺院との関係性等によって、金額が全く変わってきます。また「戒名」というものは、位の高い、低いというものがあり、渡す金額によって戒名の階級が変わるという、古い時代の風習が残っています。場合によって異なりますが、階級相場を調べてみると、以下のようになっています。
- 「信士/信女」 20万円~40万円
- 「居士/大姉」 40万円~60万円
- 「院号」+「信士/信女」 60万円~80万円
- 「院号」+「居士/大姉」 80万円~100万円
死後の戒名に想いのある方は、この檀家制度を続けるべきだと思います。逆にこういった制度に疑問をもったり、古い慣習を断ち切り、新しい考え方を取り入れていく方々が、墓じまいを前向きに捉えておられるように思います。
墓石
お墓の象徴とも言える墓石も、ピンからキリまでありますが、一般的には100万円~350万円程度が相場と言われています。ケースバイケースですが、墓石費には工事費、土地代など、色々なものが含まれています。
墓地管理費
墓地を持っている場合、そのお墓の管理維持費用も毎年払い続ける必要があります。墓地によって金額は変わりますが、一般的な相場は、年間1万円~5万円程がかかります。
納骨代
自分たちのお墓といえど、納骨する際にも費用が発生します。ご遺骨を納めるための蓋の開閉費や、故人の戒名を彫刻する作業費などです。こちらも2万円~10万円というようなお金がかかります。
このように、お墓を維持するためには、非常に多くのお金を支払わなければなりません。出費を極力抑えたい、お寺様との関係性や管理費から開放されたい、子どもの世代に負担をかけたくない、そもそもお墓ではなく自然葬として送られたい、というような考えを持つ方々が、墓じまいを行われています。
墓じまいのメリット
それでは墓じまいをして、自然散骨という葬送方式を選択すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。既に墓じまいをされた方々が仰る中でも、代表的なものを列挙してみます。
- 経済的な負担の、圧倒的な減少
- 子供世代以降への負担をゼロにできる
- 供養のしやすさ
- お寺との煩わしい付き合いが無くなる
- 関係性の薄いご親族との関係性の精算
- 墓掃除からの開放
- お墓が荒れる不安やストレスからの開放
というように、様々なメリットがあります。お墓を閉じるというのは、一人で決断をできるものではないかもしれませんし、ご親族やお寺様との関係性など、色々あるかと思います。ただ、子供や孫の世代のことを考えて、一気に進める方が増えてきている事は事実です。
墓じまいの費用、お布施、離檀料等の相場
それでは、実際に墓じまいをしようとした場合には、何に、いくらくらいかかるのでしょうか。
墓石の撤去
まず墓地をお寺に返すために、墓石を撤去しなければなりません。墓石の大きさや材質等によって異なりますが、一般的な墓石であれば、だいたい10万円~30万円程度が撤去費用です。
遺骨の移転費用
御遺骨を自然葬として葬送するか、ご自宅の近くに移転するかによって異なってきます。御遺骨をそのまま処分するのは法律違反になるので、お気をつけください。因みに同じ霊園内で別区画に移動しようとした場合、10万~30万円程度が移転費になります。
永代供養
供養の種類や埋葬方法、お寺等によって全く異なりますが、5万円から100万円を超えるような供養もあります。
離檀料
檀家制度をやめるために、離檀料というものまで設定されています。相場は10万円~20万円と言われていますが、法的に決められているものではありません。払っても払わなくても、御本人の自由です。檀家制度と同じく「通例」でいうと、これまでのお礼としてお渡しするのが「通例」のようです。
この他にも、行政の手続費用や、供養用品。遠方へ出向く場合の交通費や宿泊費用など、様々なものがかかります。お時間も費用も、ストレスもかかることでしょう。それでもこれを機に一気に離檀を進め、ご自身、および子供世代以降の負担軽減のためにと動く方が多いのは、メリットが大きいからだと考えられます。
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