千葉県御宿町の歴史を紐解くと、必ず出てくる話が、サンフランシスコ号の座礁事故です。1609年、ドン・ロドリゴ総督が率いるサン・フランシスコ号が、岩和田海岸沖で座礁。その時に、御宿町民による懸命な救助活動が行われたことから、現在でも御宿町とメキシコは姉妹都市関係にあります。
サンフランシスコ号が座礁したあと、ドン・ロドリゴ達船員を沖合から救助して上陸させ(ドン・ロドリゴ上陸地)、身体を温めて命を救う救護活動が行われました。その救護活動の拠点となったのが、この大谷神社だと言われています。
大宮神社があるのは、御宿町の岩和田地区。岩和田海水浴場から北(内陸側)へ歩いていき、中華料理庄吉を通り過ぎた右手側にあります。
すぐ近くが海岸とは思えぬほど、緑の木々に覆われた場所に、大宮神社の入り口があります。階段を登っていくと、まず最初にあるのが赤い布のかかった手水舎。
鳥居をくぐって先を見てみると、階段の両脇には2匹の狛犬が。
そして階段を登ったところに、立派な拝殿があります。
社殿の横には神輿蔵があり、毎年9月の祭礼でお神輿を見ることができます。
また、とても小さいのですが、敷地内には石で彫られたお地蔵様も見ることが出来ました。
社殿の後ろ側にも建物が見えますが、ロープで封鎖されていて、奥に行くことはできません。
社殿を背にして、入口側をみたところ。急な階段ではありますが、春日神社ほどの異常な急勾配ではありません。
正面階段の脇には坂道があって、こちらからも行くことはできますが、むしろこちらの方が勾配をキツく感じることでしょう。大宮神社へ参拝する際には、正面の階段を使うことをオススメ致します。
社殿前には広々とした空間がありますので、1609年にはこの場所で救護活動が行われたのだと、思いを馳せることができることでしょう。ぜひとも、この神秘的な空間を体感していただきたいと思います。