シャフト株式会社

安全性の高い打ち上げ地点

風船を成層圏まで打ち上げ、
地球を背景に撮影する企画

安全性の高い打ち上げ地点

スペースバルーンを打ち上げると、成層圏(約11km~50km)の中のおよそ30km前後で風船が破裂し、地上に落ちてきます。この時、対流圏の上層部、およそ高度10km前後にあるジェット気流を通過することになります。ジェット気流は、冬季では時速300kmを超えるような猛烈な風が東方に向けて吹いており、風船はこのジェット気流の影響ではるか東に流されてしまいます。

ジェット気流

10km流されるのか、100km流されるのか。着地点を正確に予測できれば何も問題はないのですが、風の予測はとても難しく、どこに着地するのか正確に読むことができません(但し落下地点予測は可能です)。

つまり、風速等から事前予測は立てるにしても、ある程度予測が外れても、回収可能なポイントに落ちてもらえるよう、打ち上げ地点の選定が非常に重要になってきます。回収しやすいポイントは、ようは平地です。逆に回収が厳しい、もしくは誰かに迷惑をかけてしまう可能性が高いのが、山地や河川、海、そして都市部。

この世に100%安全な場所などありません。故に「安全な打ち上げ地点」ではなく、できるだけ「安全性の高い打ち上げ地点」を考えます。

日本の国土

日本の地形別面積を比較してみると、以下のようになっています。ご覧のとおり、山地と丘陵地を合わせると、国土全体の72.8%にもなってしまいます。(出典:一般財団法人国土技術研究センター)

山地 230,331km² 61.0%
丘陵地 44,337km² 11.8%
台地 41.471km² 11.0%
低地 51,963km² 13.8%
内水域等 9,232km² 2.4%

この中で機材回収が可能なポイントは、台地か低地のどちらか。台地と低地を合わせても、日本国土全体の24.8%しかありません。しかも、平地は人が住みやすいため、そのほとんどが人口密集地の都市部となっています。この都市部を避け、人口の限りなく少ない平地を選ばないといけないのです。

航空機への影響

スペースバルーンは航空法で「気球」という扱いになります。上空に飛ばすため、航空機へ影響を及ぼす場所で打ち上げることはできません。

スペースバルーン 航空機への影響

上記画像は、Flightradar24.comという、リアルタイムで航空機のフライト状態が確認できるサイトで、日本周辺を撮影したものです。国内線、及び西側から飛んでくる航空機で、本州、四国、九州は覆い尽くされています。唯一上空の航空機数が極端に少ないのは、北海道です。

北海道

もうこうなると、ほとんど出来レース。日本でスペースバルーンを打ち上げられるのは、北海道しかないでしょう。北海道の中でも、回収しやすそうなポイントは、以下の3地点。

スペースバルーン
  • 石狩平野
  • 十勝平野
  • 根釧台地

これらの中で、さらに回収しやすい地点を模索し、風速等からそこに落とせるポイントを探し出せば、おそらくそこが日本で最も安全性の高い打ち上げ地点といえるでしょう。尚、各地域の人口密度を計算してみましたので、以下に掲載します。

北海道石狩振興局管内
面積 3,539.86km2
人口 2,340,013人(平成24年12月31日現在)
人口密度 1km2あたり「約661人」
北海道十勝総合振興局管内
面積 10,831.24km²
人口 349,547人 (平成25年3月31日現在)
人口密度 1km2あたり「約32人」
北海道根室振興局管内
面積 8,534km²
人口 80,569人
人口密度 1km2あたり「約9人」

根釧台地(つまり落下地点で考えると根室)が、極端に人口密度が低いことが分かります。まだ未経験ですが、地形その他諸々の条件を考えていき、最もベストなのは早朝に阿寒湖で打ち上げるのが良いかと考えています。

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